岐阜商工会議所の概要

平成25年 年頭所感

岐阜商工会議所 会頭 堀江 博海

皆様には、平成25年の新春を健やかにお迎えのことと心よりお祝い申し上げます。 昨年のわが国経済は、東日本大震災の復興に関連する公共投資やエコカー補助金等の政策効果を要因に内需がけん引役となり、総じて堅調に推移しました。

しかしながら、世界経済の減速や日中関係悪化による輸出の減少、各種政策効果の剥落による個人消費の落ち込みにより、年央以降は景気に弱さが見られ始めました。 本年につきましては、米国をはじめ海外経済の回復に伴う輸出の持ち直し、消費税引き上げ前の駆け込み需要が見込まれることから、景気は緩やかな回復基調をたどるものと思われます。
こうした中、わが国の産業基盤を支え、地域社会の形成に大きな役割を果たす中小企業を取り巻く環境は、長引くデフレと円高による構造変化により依然として厳しいものがあると認識しております。

これまでも経営支援機関として、地域金融機関や各専門家とのネットワークを活用するなかで経営課題解決のための支援を行ってきましたが、 今年は中小企業金融円滑化法の最終期限を迎えることから、これまで以上に地域中小企業の経営支援の充実に努めてまいります。

また、当地の経済振興に向け、東海地方経済の中心である名古屋地域の活力取り込みが不可欠であり、昨年は名古屋商工会議所との友好宣言調印を契機に、 メッセナゴヤへの出展や合同ビジネス交流会開催など連携強化を図ってまいりました。 今年もアライアンス・パートナー発掘市など各種共同事業を積極的に展開していくなかで、会員事業所の販路拡大や観光振興に寄与していきたいと考えております。

他方、少子高齢化の進展による国内需要の縮小が憂慮されるなか、成長著しい東南アジア地域への進出や当該地域からの観光客誘致の重要性はますます高まっております。 今年につきましては、世界の経済成長のセンターであるASEAN諸国の情報提供を目的としたセミナーや投資環境視察ツアー開催など海外戦略につながる事業活動を積極的に展開していきたいと考えております。

当地域の魅力度をより高めるため、地域資源の掘り起しとブラッシュアップにも引き続き取り組んでまいります。 昨年の清流国体開催を契機に開発した「鮎めぐり」につきましては、当地の鮎菓子が岐阜の銘菓として全国に認知されるよう、長良川鵜飼の開催時期に合わせた販売を行っていきたいと考えております。

皆様方のご健勝とご繁栄を祈念いたしますとともに、引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。