岐阜商工会議所の概要

平成26年 年頭所感

岐阜商工会議所

 皆様には、平成26年の新春を健やかにお迎えのことと心よりお祝い申し上げます。

 昨年のわが国経済は、日銀の大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略などからなる「三本の矢」を一体として強力に推進したことにより、個人消費が拡大するとともに、企業収益が大幅に改善したことから、好調に推移しました。他方、新興国の景気減速により、海外輸出は弱含みで推移したため、年央以降は総じて景気は緩やかな回復となりました。

 本年につきましては、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減から、国内需要の落ち込みが想定される一方、米国をはじめとする海外景気の回復に伴う輸出増により、景気は緩やかな回復基調をたどるものと思われます。

 しかしながら、円安による原材料価格の上昇や、消費税率の引き上げに伴う価格転嫁問題など、中小企業の経営環境は依然として厳しいものがあると認識しています。

 こうした中、地域経済の景気回復を確かなものにすべく、行政や各関係機関等と連携強化を図り、中小企業の消費税率引き上げ対策や経営課題解決のための経営支援の充実に努めてまいります。

 また、当地の経済振興には、東海地方経済の中心である名古屋地域の活力取り込みが不可欠であり、名古屋商工会議所との連携を一層強化し、メッセナゴヤへの出展や合同ビジネス交流会開催などの各種共同事業を積極的に展開していくなかで、会員事業所の販路拡大や収益拡大に寄与していきたいと考えております。

 さらに、岐阜の魅力を高めるための「まち」づくりについても取り組んでまいります。暮らしやすく賑わいのある「まち」を目指して、都市機能の拡散に歯止めをかけ、都市機能がコンパクトに集積した岐阜市中心市街地が実現されるよう、関係方面との協力体制の充実を図っていく所存であります。

 他方、少子高齢化の進展による国内需要の縮小が憂慮されるなか、海外市場の新規開拓や生産・販路拠点の多極化を目的とした海外進出や、海外誘客の促進等、海外戦略の重要性は一層高まっております。今後、経済成長に伴う所得の中間層・富裕層の拡大が見込まれるアセアン諸国へ進出される会員企業の海外展開支援を目的としたセミナーや現地視察などの諸事業を積極的に展開していきたいと考えております。

 激しく変化する経済社会情勢のなかで、商工会議所本来の使命に立ち返り、会員の皆様の声に真摯に耳を傾け、その声を事業や街づくりに反映させ、会員企業から頼られ活用され信頼される「会員企業のための岐阜商工会議所」を実現していきたいと考えております。

 皆様方のご健勝とご繁栄を祈念いたしますとともに、引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。